リラクゼーションケアの活用 メイクアップ療法 第1回

化粧とは?

化粧とは、顔を中心とする身体に意図的な加工(肌の手入れ、顔面の色・質感・形の変形)を施し、変貌によって精神にも変化を与える行為です。
行為者にとって、化粧は多義的な意味や効用を持っています。
その一例として、メイクアップによる装いには、流行の先取りや自己の個性表現、審美的表現と、それに伴う自己および他者の心理変容があげられます。
また、スキンケアによる肌状態の維持や保護には、触覚や嗅覚を通じての生理、心理的効用や、化粧行為自体による生活面全般の生理、心理的効用や充実感の効用が挙げられます。

化粧の歴史

化粧の歴史は、紀元前3000年紀の古代エジプトから初まります。
化粧は神官階級の特権であり、象徴的意味を持つ行為でした。
紀元前2500年以降、民衆に普及した後も、身体に化粧を施す事は儀礼として……つまり社会を運営するシステムの一部として機能します。
また、同時に、特権階級と民衆とを区別する仕組みにもなっていました。
それは、日本でも同様です。 古代には、神事の際に男性により用いられていたとあります。
このように、化粧は、昔から社会、文化的場面における人の役割をつくり出して来ました。